Nintendo Switchで遊べるゲームソフト『溶鉄のマルフーシャ』をプレイしレビューと序盤攻略を掲載。『溶鉄のマルフーシャ』がどんなゲームなのか気になっている人向けの記事となります。
レビューを読むのがめんどうな人向けにいきなり結論!
『溶鉄のマルフーシャ』は、PLAYISMから配信されたハイテンポシューティング。国から支給される給与を元手に押し寄せる機械兵たちを捌きながら戦うタワーディフェンス系のタイトルだ。
敵の侵攻を食い止めるタワーディフェンスとシューティングアクションが融合したゲーム性、周回プレイで徐々に明かされていく物語と戦いに関する謎、自分の限界に挑めるやり込み要素など、ロープライスで最後まで遊び尽くすことができる。
\ 実際に遊んだ評価 /
ゲーム性 | (4.5) |
グラフィック | (4.0) |
世界観 | (4.0) |
コンテンツ | (4.0) |
BGM | (3.5) |
総合評価 | (4.0) |
良い点 | イマイチな点 |
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タワーディフェンスなシューティング 少しずつ繋がる物語と世界観 チャレンジモードやギャラリー◎ | ステージ数が少ない |
こんな人におすすめ!
- タワーディフェンスゲームが好きな人
- 簡単に遊べるシューティングゲームを探している人
- 独特の世界観に目がない人
ここからは『溶鉄のマルフーシャ』がどんなゲームなのか詳しくレビューしていこう。
溶鉄のマルフーシャとは?
『溶鉄のマルフーシャ』は2023年4月6日にPLAYISMがリリースしたハイテンポシューティング。Switch/Steamにて配信中。価格は1,180円。
徴兵され祖国の壁を防衛する最前線に送り込まれた主人公・マルフーシャが、天引きされる給与を元手に迫り来る機械兵たちの猛攻を退けていくタワーディフェンス系のシューティングゲーム。イラストのようなドット絵が魅力的なタイトルでもある。
- 敵の侵攻を食い止めるタワーディフェンス×シューティング!
- 遊ぶ度に明かされていく世界観と、戦いの果てに待ち受ける結末
- 限界に挑むチャレンジモードと見応えあるギャラリーモード
溶鉄のマルフーシャのゲーム内容を徹底解説!
敵の侵攻を食い止めるタワーディフェンス×シューティング!
2.5Dで奥行きを体感できる美しいドット絵が目を引く『溶鉄のマルフーシャ』は、押し寄せてくる敵から祖国の壁を防衛するシューティングゲームだ。簡易的な横スクロールを採用しているが、ステージの奥へ進むようなタイトルではない。
“防衛”とあるようにタワーディフェンスタイプのゲームで、攻撃の波を防ぐ度に給与が支給される。その資金を使いながら、翌日登場する「カード」からパワーアップを選択して、敵国からの侵攻を防ぎ切るといったタイトルとなっている。
パワーアップで登場するカードはエンディングまで継続する銃の性能強化から、新しい武器への乗り換え、バリケード&地雷などのトラップ、共に戦う仲間など、70種類近いカードが登場。
日々激しくなる敵の攻勢から耐え凌げるように、支給された給与を上手く活用するのがこのゲームのキモである。
操作はLスティック【移動】、Rスティック【射撃角度の調整】、ZRボタン【射撃】と、全体的に簡単な操作体系でまとまっている。他にもリロードやトラップの設置はあるが、どれも特別な操作は一切不要。
ゲームを初めて1〜3ステージ目にはほぼマスターできるほど手に馴染みやすく、TPSやFPSなどのタイトルを意識している可能性は高そうだ。
カード以外にも「宿舎」の過ごし方で主人公・マルフーシャはパワーアップを遂げる。そこでは作戦中に雇い入れたパートナーも同居しており、部屋での過ごし方や台詞から相方の性格が部分的に見えるのが面白い。
宿舎では「配給機」「冷蔵庫」「シャワー」の設備が備えられ、それぞれ銃の性能強化にまつわるパワーアップが行える。ただし「配給機」のみ強化項目がランダムで、何も起こらないハズレイベントが存在していた。
銃は消耗品で耐久値がゼロになれば「ハンドガン」で戦うしかない。そのためプレイ中は銃の定期的な交換が必要だ。しかし、前線で命を張っているのにも関わらず、支給される給与には税金の無慈悲な天引きが待っている。
装備品から防衛策、仲間の雇用まで自腹の過酷な世界なので、心理的にお金はあまりかけたくないというブレーキもかかりがち。実際使い過ぎると貴重なパワーアップを逃すハメになるので、そういった側面を考えながら進めていく計画性が本作の持ち味と言える。
遊ぶ度に明かされていく世界観と、戦いの果てに待ち受ける結末
作中はゲームの進行に合わせて断片的にストーリーが紡がれていく。冒頭から敵の攻撃に耐え凌ぎ続ける防戦一方な状況下にあって、戦局は決して好ましいとは言えない。
また、パートナーに選んだキャラクターと最終ステージまで戦い抜くことで、それぞれの結末が見れるマルチエンディングを採用しているのも見所だ。
なお、パートナーはプレイ中のカード選択に出現するパワーアップ要素の1つであり、1名しか雇うことができない。
ただし、ゲーム終盤でもパートナーのカードは登場するので、最初は戦況に応じて雇用していくことになるだろう。時折パートナーとのストーリーイベントも発生することから、2周目以降はそれらを埋めていくイベント&エンディング回収のような遊び方が中心に。
本作はあえて多くを語らない物語構成が特徴的で、オープニングアニメーションと作中の短いストーリーイベントなどから、世界観・物語を結びつけていくしかない。
それでも周回プレイによって、徐々に戦いの果てに待つ結末とその意味が紐解かれていく断片の穴埋め的な楽しみ方ができるのは、物語として印象に残りやすい工夫がされているとも言える。
本作は短編作品の部類に位置付けられる作風だ。しかしながら、物語が短いなりにプレイヤーに与えるインパクトはかなり大きい。
ややアーケードライクな感触がありつつも、ショートなエピソード構成でラストまで惹きつける手腕は評価に値すべき大きな強み。また、誰が遊んでもキリよく遊べて満足できる、インディーズゲームの好ましい形とも言えそうだ。
限界に挑むチャレンジモードと見応えあるギャラリーモード
エンディングまでを目指す「メインモード」のほかに「チャレンジモード」といったやり込み要素が収録されている。こちらは生存日数をランキング形式で競い合うスコアアタック的なモードで、マルフーシャ以外のキャラクターも使用可能。
本編と同様に宿舎のパワーアップ要素がありつつも、チャレンジモードでしか選べない特別なカードが出現する。もちろん、難易度は本編より高めに設計されていた。
マルフーシャ以外のキャラクターを選択できるため、本編では見られない組み合わせのイベントが用意されている。
どのようなイベントかはネタバレを避けるが、特定のキャラクター同士で発生するため、試行錯誤しながら遊ぶ本編にはない切り口の楽しみ方ができることだろう。
本作Switch版では、PC版のDLC「アートブック」が「ギャラリー」として収録されている。ゲーム内では見られない世界観の部分や、コンセプトアート、本編未登場のキャラクター(没案?)など、設定資料集が好きなマニアにとっては垂涎モノなコンテンツである。
ゲーム本編をより高い解像度で楽しめるので、こちらもメインモードと合わせてチェックしておきたい。
作中の描写だけでは上手くその人物像が捉えられないプレイヤーも中にはいるかもしれない。「コレクション」から、今まで仲間にしたパートナーそれぞれのプロフィールが細かく読める。
本編だけでは明らかにならない設定部分を掘り下げており、キャラクターの個性をより強く意識できるはずだ。メインモード、チャレンジモード以外にプレイヤーが楽しめる要素をしっかり入れてくれていたのが嬉しい。
溶鉄のマルフーシャの序盤攻略
ゲーム序盤は銃の性能強化に給与を活用しよう。冒頭のステージでは防壁の耐久値が自動的に回復する。キリの良いところでハンドガンから乗り換えたら、次は仲間を雇用しておくのが吉。また、給与は最低限新しい銃が購入できる程度を残しておくのがオススメ。
溶鉄のマルフーシャのレビュー、感想まとめ(総評)
繊細さを感じるほどアーティスティックなドット絵イラストが、ディストピアな世界を織り上げている。物語性と世界観はコンパクトにまとまっていて、タワーディフェンスとシューティングによるゲーム性部分に比重が寄った印象だ。
メインモードは敗北してもリトライできることから、難易度自体は比較的簡単な部類。プライスを考えれば1日で遊び尽くせるボリューム感で、ステージの少なさくらいしか欠点は見られない。ぜひとも手に取って欲しいタイトルである。
- 敵の侵攻を食い止めるタワーディフェンス×シューティング!
- 遊ぶ度に明かされていく世界観と、戦いの果てに待ち受ける結末
- 限界に挑むチャレンジモードと見応えあるギャラリーモード
動画
溶鉄のマルフーシャの基本情報
ゲームタイトル | 溶鉄のマルフーシャ |
ジャンル | ハイテンポシューティング |
会社 | PLAYISM |
配信日 | Switch:2023年4月6日 Steam:2021年8月27日 |
価格 | Switch:1,180円 Steam:790円 |
公式サイト | 溶鉄のマルフーシャ公式サイト |
公式Twitter | 溶鉄のマルフーシャ公式Twitter |
対応ハード | Switch/Steam |
サイズ | 1.0GB~ |
レビュー日 | 2023年5月20日 |
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