有料で遊べるスマホゲームアプリ『ジャックジャンヌ』をプレイしてみたのでレビューと序盤攻略を掲載しています。『ジャックジャンヌ』はios/android:1,200円(※ 序盤無料)でインストール可能です。
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レビューを読むのがめんどうな人向けにいきなり結論!
『ジャックジャンヌ』は、Switchで発売された少年歌劇シミュレーション。本作は2023年3月17日に配信されたiOS/Android版で、育成要素とリズムゲームを省き、アドベンチャーゲームとしての側面が強くなった。
『東京喰種トーキョーグール』の作者・石田スイ先生と、その実姉・十和田シン先生のタッグで贈る歌劇学校の青春を描いた一作品。男子校の「ユニヴェール歌劇学校」に“男”と偽り入学した少女が少年を演じ続けて主演の座を目指していく。
\ 実際に遊んだ評価 /
ゲーム性 | (3.5) |
グラフィック | (5.0) |
世界観 | (5.0) |
コンテンツ | (5.0) |
BGM | (5.0) |
総合評価 | (4.7) |
Apple Store(4.8) | Google Play(5.0) |
良い点 | イマイチな点 |
---|---|
少女が少年として振る舞う学園生活 深掘りされていく魅力的なキャラクター 歌劇の世界を体験できる演出の数々 | リズムゲームの削除が個人的に残念 |
こんな人におすすめ!
- アドベンチャーゲームが好きな人
- 歌劇の世界が好きな人
- 学園、青春モノに惹かれる人
ここからは『ジャックジャンヌ』がどんなゲームなのか特徴別に詳しくレビューしていこう。
ジャックジャンヌとは?
『ジャックジャンヌ』は、2021年3月18日に株式会社ブロッコリーが発売した、Switch用ゲームソフトのモバイル向け移植アプリ。公称ジャンルは少年歌劇シミュレーション。
男子校の歌劇学校に性別を偽り入学した主人公が、歌劇の公演会でクラス優勝を目指すために奮闘する。本アプリ版はSwitch版からゲーム要素を廃しており、物語だけを楽しめる設計に。序盤の新人公演終了までは無料で、それ以降はシナリオ購入が必要(価格は1,200円)。
- 歌劇学校で待ち受ける青春!“少女”が男子生徒として振る舞う学園生活
- 幼馴染みに未熟な同期、頼れる先輩から変わり者まで魅力的なキャラクター
- アプリ版らしい解釈。機能が省かれたことも気にならない演出の数々
ジャックジャンヌのゲーム内容を徹底レビュー
歌劇学校で待ち受ける青春!“少女”が男子生徒として振る舞う学園生活
主人公・立花希佐は歌劇の世界に憧れる少女である。
名門ユニヴェール歌劇学校で活躍する実兄の姿を幼い頃に目にして以来、男子校でありながらユニヴェールの舞台に立つことを夢見てきた。ゲーム冒頭ではそんな希佐の過去から物語が幕を開ける。
しかし、希佐にとって決して叶わぬはずの夢が、ある人物との出会いをキッカケに現実のものへとなる。「1年の最終公演で主演になる」「女性を隠し通す」この2つを条件に、希佐は男子校であるユニヴェール歌劇学校へと入学した。
ゲームは希佐の視点で物語が進み、ユニヴェール歌劇学校で起こるさまざまな課題を乗り越えていく。メインパートはフルボイス。希佐を含めた多数の学生たちが物語を彩る。
ユニヴェール歌劇学校で開催される公演会のクラス優勝を目指し、バラバラだった新入生たちは徐々にまとまりを見せる。本来、スタァを目指す役者たちにとって、クラス内の生徒は「役」を取り合うライバル同士。
それでも迫る本公演のプレッシャーと、常に競い合う者同士である自覚を持ちながら、お互い切磋琢磨して技術を磨き合い、演技の練習に励む姿が青々しく描かれる。
仲間の厳しい視線や意見、演者の世界で見られる嫉妬心、あらゆる感情が交錯する学園生活を丁寧に描写しており、メインパートはプレイヤーの感情をも揺さぶる。
時折登場する選択肢がまた巧妙で、物語に没入しているプレイヤーの心を大いに悩ませてくれるだろう。あたかも主人公の希佐とプレイヤーの心理がシンクロしているかのように、熟考せざるを得ない。
歌劇学校の生活は厳しい稽古が続き、各々が自分の課題と真剣にぶつかり続けている。また、作中では彼らの努力が垣間見える一方で、思わず笑ってしまうシリアスの対岸にあるユーモアな日常も見どころだ。
男子校が舞台だからこそなイベントもあり、その中で平然としている希佐の姿はプレイヤーをニヤニヤさせてくれること請け合いである。
幼馴染みに未熟な同期、頼れる先輩から変わり者まで魅力的なキャラクター
『ジャックジャンヌ』のキャラクターデザインは、TVアニメ化を果たした人気漫画『東京喰種トーキョーグール』の作者・石田スイ先生が書き下ろしている。
繊細なタッチは本作のテーマになっている“歌劇”の世界とマッチしており、主演扱いのジャックエース(男役)とアルジャンヌ(女役)を演じる少年たちを美しく魅せる。
歌劇を題材にしているだけあって、どの登場人物も癖者揃いだ。それは希佐のクラス「クォーツ」の先輩たちから、同期や幼馴染みの面々、あるいは教師陣に主人公の希佐自身にも当てはまることだろう。当然、ライバルクラスの先輩たちも皆濃い。
特にユニヴェール歴が長い先輩メンバーたちは、高い技術力に裏付けられた“厳しさ”と、見た目以上に後輩を案じる“優しさ”を併せ持っている。皆イケメンだが、実は心の中までイケメンである。
ゲーム内では休校日となる土曜日・日曜日において、プレイヤーの気になるキャラクターとの交流が可能に。それぞれ「好感度」が用意され、ユニヴェールの学生との個別エピソードが楽しめる。
好感度はストーリー中の選択肢でも向上するが、基本的には土日を使って交流しながら上げていくのが主流。
特定のキャラクターとの交流を重ねていけばやがてマルチエンディングに影響してくる。本作では複数の結末が用意されているとのことで、気になる人物とは積極的に交流したくなるのがプレイヤーの心理と言えよう。
どの人物たちにもバックボーンがあり、歌劇の世界を生きる中で信念を持っている。それはストーリーを読み進めるだけで浅い程度でしか分からない。
彼らが抱えている過去や家族との関係性など、高い実力を有する者たちでも人間らしい弱みがあり、エピソードを通して見える本来の性格こそがその個性に深みを出す。知れば知るほど人物への思い入れが強まる…それほどの読み応えを確かに感じられた。
アプリ版らしい解釈。機能が省かれたことも気にならない演出の数々
『ジャックジャンヌ』では本来、希佐のレッスンパートが存在しており、パラメータを育成しながら公演を目指していく。本アプリ版はそれらの要素が廃され、アドベンチャーゲーム的に物語だけを集中して楽しめるようになった。
他にもリズムゲームパートがカットされ、Switch版を楽しんだプレイヤーの中には「ゲーム性がなくなった」と否定的に見る人もいるかもしれない。
ただ、ゲーム内の比重が最も大きいストーリー部分は変更されていないので、“スマートフォンで読める物語”と考慮するならば丁度良いのだろう。レッスンパートは簡易的な会話に差し代わっているようだ。
省かれた要素は実際に遊んでいても全く気にならず、本来のリズムゲームパートは劇中をムービーで彩る演出的なものだと感じられた。
幾らストーリー主体のゲームとは言え、「育成シミュレーション」→「テキストアドベンチャー」の大胆なジャンル変更には粗が生じそうなものだが、筆者は不思議と高い純度で楽しめていた思う。
また、テキストアドベンチャーに鞍替えしたことはゲームのテンポが向上したと言っても過言ではない。
劇中劇の場面などプレイヤーが観客のように『ジャックジャンヌ』の世界に没入できる演出も多く、ゲーム要素の挿入で意識が削がれる心配がない(※ Switch版は公演中にリズムゲームがある)。物語として最後までたっぷり没入させてくれた。
本作はスチルイラストが非常に豊富で、石田スイ先生の筆がノッている場面も非常に分かりやすい。物語の場面転換ごとにしっかりとイラストを描き分けてくれているのが印象的だ。
アプリ版らしい機能変更は良い側面も目立っている。過去に遊んだ人も、本作を1本のテキストアドベンチャーとして、改めて触れなおして欲しいと思う。
ジャックジャンヌの序盤攻略
アプリ版はゲームシステムが変更されており、レッスンパートやリズムゲームがオミットされている。そのため、プレイヤーが気にするのはキャラクターとの好感度に関わる選択肢のみ。セーブデータは複数作れるので、重要そうな場面ではマメにセーブデータを残しておくと良いだろう。
ジャックジャンヌのレビュー、評価まとめ(総評)
物語の演出をボイス・イラスト・ムービーと多角的に表現する『ジャックジャンヌ』は、単なる乙女ゲーではない。歌劇を舞台にした男子校の学園生活は、厳しい舞台稽古と奴隷のように上下関係が強すぎる偏見を大きく覆してくれるほどマイルドだ。
「恋愛モノ」と呼ぶにしては、少なくともゲーム序盤からそういった気配が微塵もない(思わせぶりなシーンは多いが)。キャラクター同士の掛け合いもコミカルなものが多く、男女を問わずに楽しめるだろう。ただ、リズムゲームパートはオマケ要素で残して欲しかったのが本音である。
- 歌劇学校で待ち受ける青春!“少女”が男子生徒として振る舞う学園生活
- 幼馴染みに未熟な同期、頼れる先輩から変わり者まで魅力的なキャラクター
- アプリ版らしい解釈。機能が省かれたことも気にならない演出の数々
動画
ジャックジャンヌのアプリ情報
アプリタイトル | ジャックジャンヌ |
ジャンル | 少年歌劇シミュレーションゲーム |
会社 | 株式会社ブロッコリー |
配信日 | iOS:2023年3月17日 Android:2023年3月17日 |
価格 | iOS:1,200円 Android:1,200円 ※ 序盤は無料 |
公式サイト | ジャックジャンヌ公式サイト |
公式Twitter | ジャックジャンヌ公式サイト |
対応機種 | iOS14.0以降 /Android5.1以降 |
サイズ | 3.7GB~ |
レビュー日 | 2023年3月25日 |
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